不動産売買の流れを徹底解説!初心者でも安心して進められる方法!

不動産売買
目次

不動産売買を始めるための最初のステップ

不動産の売買は、多くの人にとって人生で最も大きな金銭的決断の一つです。

しかし、そのプロセスは複雑で、初めての人にとっては不安や戸惑いが大きいものです。

ねえねえ、先生!うちのおじいちゃんが家を売りたいって言ってるんだけど、どうすればいいの?

不動産の売買は人生の大きな決断ですからね。不動産の全体像を理解しておくと、売却のプロセスもより深く理解できるので今回は「売却」と「購入」を説明していきますね!

不動産取引は主に「売却」と「購入」の2つのプロセスに分かれており、それぞれが複数のステップで構成されています。

これらのステップを順番に見ていきながら、各段階で何をすべきか、どんな注意が必要かを詳しく説明していきます。

不動産売却のプロセス

不動産を売却する際には、主に以下のステップを踏みます。

STEP
売却相談と査定
STEP
媒介契約の締結
STEP
売却活動と内見対応
STEP
売買契約の締結
STEP
引き渡し準備と残金決済

それでは、各ステップについて詳しく見ていきましょう。

売却相談と査定

不動産を売却する際の最初のステップは、不動産会社に相談して査定を依頼することです。

査定とは、その不動産がいくらぐらいで売れるかを専門家が評価することです。

査定って何するの?

査定では、不動産会社の担当者が家を見に来て、建物の状態や場所、周辺の環境などを確認します。これによって、適正な売却価格を決めることができるんです。

査定のポイント

1.建物の築年数と状態

2. 立地条件(最寄駅からの距離、周辺環境など)

3.土地の広さと計上

4.日当たりや眺望

5.設備の状態(キッチン、バス、トイレなど)

多くの不動産会社では、査定は無料で行っています。

ただし、複数の会社に依頼して比較するのがおすすめです。

査定額に大きな差があれば、その理由を聞いてみるのも良いでしょう。

なるほど。じゃあ、査定してもらっただけじゃ売れないよね?

その通りです。次は、実際に売却を依頼する「媒介契約」について説明しましょう。

媒介契約の締結

査定が終わって売却を決めたら、次は不動産会社と「媒介契約」を結びます。媒介契約とは、不動産会社に売却を依頼する正式な契約のことです。

媒介契約の種類

1.専任媒介契約:1社だけに売却を依頼する契約。ただし、自分で買主を見つけることもできる。

2. 専属専任媒介契約:完全に1社に任せる契約。自分で買主を見つけることはできない。

3.一般媒介契約:複数の不動産会社に依頼できる契約。

へー、種類があるんだ。どれがいいの?

それぞれメリット・デメリットがありますが、多くの場合は「専任媒介契約」か「専属専任媒介契約」がおすすめです。これらの契約では、不動産会社が責任を持って売却活動を行ってくれます。

媒介契約の注意すべき点

・契約期間(通常3ヶ月程度)

・仲介手数料の金額と支払い方法

・売却希望価格

・引き渡し希望時期

契約書にサインする前に、内容をよく確認し、不明な点があれば遠慮なく質問することが大切です。

売却活動

媒介契約を結んだら、不動産会社が本格的に売却活動を始めます。

この段階では、物件情報の作成、広告掲載、購入希望者への案内などが行われます。

売却活動って、具体的に何をするの?

主に次のようなことを行います

広告掲載・ネットワークの活用

・指定流通機構(レインズ)を通じた全国の不動産会社との情報共有

・他の不動産会社との連携による購入希望者の紹介

・新聞やチラシなどの紙媒体での広告

・不動産情報サイトへの掲載

・自社ウェブサイトでの物件紹介

・各種SNSを活用した物件紹介

・現地看板やオープンハウスの開催

内見対応

・購入希望者からの問い合わせ対応

・他の不動産会社からの問い合わせ対応

・物件案内の日程調整

・実際の内見での物件説明

物件の魅力向上

・写真撮影・動画撮影・ハウスクリーニング作成

・物件の清掃や簡単な修繕の提案

・ホームステージングのアドバイス

売買契約の締結

購入希望者から「購入申込書」を受領し、価格や引渡し記事などの条件がまとまったら、いよいよ契約です。

宅地宅建取引士が、売主様、買主様に重要事項説明書及び契約書を説明し、十分ご理解いただいた上で売買契約を締結していただきます。

売買契約書に署名・捺印をしていただき、買主様より「手付金」を受領します。

これは契約の証しになるとともに、契約を破棄した場合の保証金的な役割も果たします。

売買契約書にサインする前の確認事項

1.物件の表示(所在地、面積など)が正確か

2. 売買価格と支払い条件が合意通りか

3.引き渡し日が希望通りか

4.特約事項(設備の修繕など)が明記されているか

引き渡し準備と残金決済

売買契約を結んだら、いよいよ最後の仕上げです。物件の引き渡し準備と残金の決済を行います。

引き渡し準備の主な内容

・引っ越しの準備

・家の掃除や補修(必要な場合)

・固定資産税などの精算準備

・電気、ガス、水道の解約手続き

・住宅ローンの抵当権抹消の準備

けっこう大変そうだね。でも、お金はいつもらえるの?

主に次のようなことを行います通常、物件を引き渡す日に残金を受け取ります。これを「決済」と言います。
主に次のようなことを行います

STEP
司法書士による書類確認

・司法書士に所有権移転登記などに必要となる書類を渡し、司法書士が書類確認を行います。

STEP
金銭の授受

・買主様から売主様へ売買代金の残高を支払います

・買主様に負担いただくことになる費用(引渡日以降の固定資産税、管理費等)を清算します

STEP
住宅ローンの精算(ある場合)

・金融機関に住宅ローン残高の支払い

STEP
関係書類・鍵の引渡し

・買主様へ引き継ぐべき書類(管理規約、取扱説明書など)と、対象物件建物の鍵を引き渡します。

STEP
諸費用のお支払い

・仲介手数料の残金および司法書士への登記費用などの諸費用をお支払いいただきます。

これらの手続きは主に不動産会社や司法書士が行うので、売主は立ち会うだけでOKです。
ただし、本人確認書類や印鑑証明書など、必要書類を忘れずに持参することが重要です!

なるほど、そーなんですね!

決済が終わると、正式に所有権が買主に移ります。
これで売却のプロセスは完了です!
ただし、売却益が出た場合は確定申告が必要になる場合があるので
注意が必要ですよ!

わかりました!ありがとうございます!

不動産購入のプロセス

不動産を購入する場合、主に以下のステップを踏みます

STEP
購入相談と物件探し
STEP
資金計画・打ち合わせ
STEP
物件見学と購入申し込み
住宅ローンの仮審査
STEP
売買契約の締結
STEP
住宅ローンの本申し込み

それでは、各ステップについて詳しく見ていきましょう!

購入相談と物件探し

不動産を購入する場合、まず最初に行うのは購入相談と物件探しです。

この段階では、自分の希望や条件を整理することが大切です。

どんなことを考えればいいの?

主に次のようなポイントを考えます

購入条件の主なポイント

1.予算

2. 希望のエリア

3.物件の種類(一戸建て、マンションなど)

4.必要な広さや間取り

5.駅やスーパーからの距離

これらの条件を整理したら、不動産会社に相談するのがおすすめです。

プロのアドバイスを受けながら、自分の希望を具体化していくことができます。

物件探しの方法

1.不動産情報サイトで検索

2. 不動産会社に直接相談

3.現地で物件を探す(売り出し中の看板などをチェック)

なるほど。でも、よくわからないことも多そう…

そうですね。だからこそ、まずは不動産会社に相談するのがおすすめです。プロのアドバイスを受けながら、自分の希望を整理できます。

物件探しと並行して、次に重要なのが資金計画です。

特に住宅ローンについては、早めに検討を始めることが大切です。

資金計画の打ち合わせ

家を買うには大きなお金が必要です。

だから、しっかりとした資金計画を立てることが重要です。

STEP
自己資金の確認

・購入に使える自己資金を確認しましょう。頭金や手元資金の確保を考慮し、無理のない資金計画を立てることが大切です。

STEP
住宅ローンの検討

・年収に対していくらまで借りられるかを計算し、無理のない返済額を把握しましょう。将来の生活費やライフイベントも考慮に入れて、借入可能な金額の目安を立てておくことが重要です。

STEP
諸経費の計算

・購入価格以外にも、仲介手数料や登記費用などの諸経費が必要です。事前に全ての費用を把握し、予算に組み込みましょう。

住宅ローン?怖そう…

確かに大きな借金になるので慎重に考える必要があります。でも、計画的に返済すれば家を持つチャンスにもなるんです。

住宅ローン検討のポイント

1.借入可能額(年収の何倍まで借りられるか)

2. 金利のタイプ(変動金利か固定金利か)

3.返済期間

4.月々の返済額

住宅ローンは各金融機関で条件が異なるので、複数の金融機関で検討するのがおすすめです。

また、住宅ローンの事前審査を受けておくと、実際の物件購入がスムーズに進みます。

なるほどわかりました!
諸経費は何がありますか?
また、諸経費もローンを組むことはできますか?

諸経費は下記の例を参考にしてください!
また銀行によっては諸経費分も借りれますよ!

諸経費の例

1.登記費用(登録免許税・司法書士報酬)

2. 固定資産税・都市計画税清算金

3.仲介手数料

4.修繕積立金、管理費等清算金(マンションの場合)

5.ローン諸費用(事務手数料等)

6.印紙代

7.不動産取得税

8.引越し費用

9.リフォーム費用等(必要に応じて)

へー、いろいろ考えることがあるんだね。

そうなんです。だから、銀行や不動産会社にしっかり相談することが大切です。資金計画ができたら、いよいよ具体的に物件を見ていきましょう。

物件見学と購入申し込み

資金計画ができたら、いよいよ実際に物件を見学します。

これを「内見」と言います。

内見って、どんなことをするの?

物件を実際に見て、次のようなポイントをチェックします

内見時のチェックリスト

1.部屋の広さや使い勝手

2. 日当たりや風通し

3.設備の状態(キッチン、お風呂など)

4.周辺環境(騒音、交通の便など)

5.建物の構造や外観の状態

6.収納スペースの十分さ

7.リフォームの必要性

内見の際は、できるだけ昼と夜の両方で見学することをおすすめします。

時間帯によって周囲の環境や雰囲気が変わることがあるからです。

へー、けっこう細かく見るんだね。

そうなんです。家は長く使うものだから、細かいところまでしっかり確認することが大切です。また、不安な点があれば、遠慮せずに不動産会社の担当者に質問しましょう。

気に入った物件があったらどうするの?

気に入った物件があれば、「購入申込書」を出します。これは「この物件を買いたいです」という意思表示です。

購入申込書に記入する主な内容

1.購入価格

2. 希望する決済・引渡し日

3.ローン利用の有無

4.その他希望条件

申込書を出したら、すぐに買えるの?

いいえ、まだ契約ではありません。売主が承諾すれば、次は具体的な契約の準備に入ります。この段階で、住宅ローンの仮審査も行います。

売買契約の締結

購入申込みが受理され、売主との条件交渉が整ったら、いよいよ売買契約の締結です。

売買契約って、どんなことを決めるの?

主に次のような内容を決めます

売買契約の主な内容

1.物件の詳細(所在地、面積、構造など)

2. 売買価格と支払い方法

3.決済・引渡しの日時

4.瑕疵担保責任(隠れた欠陥への対応)

5.契約解除の条件(ローンが組めない場合など)

契約の前には、不動産会社の担当者から重要事項の説明を受けます。

この説明は法律で義務付けられているもので、物件に関する重要な情報を確認する機会です。

難しそうだけど、大切なんだね。

その通りです。分からないことがあれば、どんな些細なことでも質問してください。納得できるまで説明を受けることが大切です。

契約時には、通常、売買価格の一部を手付金として支払います。

残金は決済時に支払うことになります。

住宅ローンの本申し込み

住宅ローンの本申し込みには必要書類って何がいるのかな?

必要書類を下記にまとめているから参考にしてね!

住宅ローンの必要書類

1.実印

2. 不動産売買契約書・重要事項説明書

3.印鑑証明書(3ヶ月以内のもの)

4.住民票

5.所得証明書(源泉徴収票や確定申告書)

6.住民税課税決定通知書等

会社経営者は、上記書類以外に決算書等が必要になります。
ご職業によっては、必要書類が変わるので
担当者に問い合わせてみてくださいね!

わかりました!ありがとうございます!!

住宅ローンの本審査が通過すると銀行と金銭消費貸借契約をする流れになるので、把握しておいくてくださいね!

引き渡しと入居後の手続き

各種手続きが完了したら、いよいよ物件の引き渡しです。

引き渡しって、具体的に何をするの?

主に次のようなことを行います

STEP
物件の最終確認

・残代金のお支払いの前に、物件の最終確認を行います

STEP
司法書士の書類確認

・司法書士に所有権移転登記などに必要となる書類を渡し、司法書士が書類確認を行います

STEP
住宅ローンの実行

・金融機関から借入金額の入金があります

STEP
残代金の支払い

・買主様から売主様へ売買代金の残高を支払います。

・買主様が負担することになる費用(引渡日以降の固定資産税、管理費等)を清算します

STEP
関係書類・鍵の受け取り

・売主様から引き継ぐべき書類(管理規約、取扱説明書など)と、対象物件建物の鍵を受け取ります

STEP
諸費用のお支払い

・仲介手数料の残金および司法書士への登記費用などの諸費用をお支払いいただきます

引き渡し後は、速やかに以下の手続きを行う必要があります

引越しに必要な各種手続き

1.住民票の異動届

2.印鑑登録の変更

3.転校届け(公立小・中の場合)

4.電話の移転

5.郵便の転送届け

6.電気・ガス・水道の移転

7.自動車の移転

8.運転免許証の住所変更

9.インターネット回線の手続き

けっこういろいろあるんだね。

そうですね。でも、一つずつ着実に進めていけば大丈夫です。不動産会社や住宅ローンを組んだ銀行が手続きをサポートしてくれることも多いので、分からないことがあればすぐに相談しましょう。

住宅ローン控除の手続き

入居後の住宅ローン控除を受けるにはまず確定申告手続きが必要です

それ以降は勤務先の年末調整で還付が受けられます。

確定申告時に必要となる書類

1.確定申告の用紙(税務署で取得)

2.住民票

3.土地建物の全部事項証明書(法務局で取得)

4.住宅ローンの年末残高証明書(借入先金融機関で取得)

5.売買契約書の写し

6.源泉徴収票

※床面積、築後経過年数により控除が受けられない場合があります。

まとめ

不動産の売却と購入のプロセスについて説明してきました。

どちらも複雑で時間のかかるプロセスですが、各段階でプロのサポートを受けながら慎重に進めることが大切です。

売却も購入も、けっこう大変そうだけど、ちゃんと順番に進めていけば大丈夫そうだね!

その通りです。不安なことがあれば、いつでも専門家に相談してくださいね!

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この記事を書いた人

不動産業界で13年以上の経験を持ち、これまでに1830件以上の取引を行ってきました。2011年に株式会社レンタル・パークに入社し、不動産賃貸仲介と管理業務に従事。2016年からは住友不動産販売株式会社に移り、大阪市内での不動産売買仲介に力を入れました。2022年には大阪マンションプラザの所長として、タワーマンション専門の営業と店舗経営を担当。2024年には株式会社バイカルを設立し、豊富な知識と経験を活かしてお客様に最適な不動産のご提案をしています。

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